ハノイでの暮らしの中で、空のかすみや空気の質を、日々なんとなく感じている方も多いのではないでしょうか。外に出ると少し疲れやすかったり、特別な理由はないのに、気分が晴れない日が続いたり。そんな小さな違和感が、知らず知らずのうちに心にも影響を与えていることがあります。そのような環境の中での育児は、思っている以上にエネルギーを使うものです。慣れない海外生活、言葉や文化の違い、身近に頼れる人がいない心細さ。そこに毎日の育児が重なり、気づかないうちに心や体に疲れがたまってしまうこともあります。
「最近なんだか疲れやすいな。」「前より気持ちに余裕が持てないな。」そんなふうに感じる日があっても、不思議な事ではありません。それは決して、がんばりが足りないからではないのです。異国の地で生活し、育児をしているというだけで、私たちは日々たくさんのエネルギーを使っているのです。
育児の毎日は続いていきます。だからこそ大切にしてほしいのは、力を抜く時間を持ちながら、気分転換を上手に取り入れていくこと。ほんの少し外の空気を吸う、好きな飲み物をゆっくり飲む、誰かと何気ない話をする。そんな小さな時間が、心をやさしく整えてくれることがあります。
そして、ひとりで抱え込まないことも、とても大切です。不安な気持ちやちょっとした迷いを言葉にしてみると、「自分だけじゃなかった。」と感じられることもあります。誰かと話したり、相談したりすることは、育児を続けていくための大切な支えです。育児に正解はなく、それぞれのペースがあっていいのです。
私は日本で約年間、産科の看護師として多くのママと赤ちゃん、そしてご家族と関わってきました。また、私自身も3人の子どもを育ててきました。理屈通りにはいかない場面に戸惑い、立ち止まりながら育児をしてきた経験があります。
ハノイでの育児は、ときに想像以上に心細く感じることもあると思います。「これって普通なのかな。」「ちょっと誰かに聞いてもらえたらな。」そんな気持ちが浮かんだときは、どうぞ気軽に声をかけてください。ハノイで育児をされるママや、そのご家族が、少しでも安心して毎日を過ごせるよう、お力になれたら嬉しいです。
藤原 優子


